以下、セミナーの後半部分に行われた質疑応答の内容です。

 

 

■ビジネスのやめ時は?

 

障害を乗り越えることができないと結論が出た時がやめ時。あるいは他の人に任せるべき時。ほとんどのビジネスがいつかは終焉する。しっかりとビジネスプランを作り直して検討することが大事。

小さなビジネスの場合、お話を聞いていると「アイデアが尽きた」あるいは「アイデアを実行するお金がない」ということですね。つまり人材以前の問題。ひとりでも多くの人を巻き込んでビジネスプラン作りをやってみる。それでもだめで、お金が続かなくなったら辞める。やり直しが利くかどうかも検討する。

そのプランで1年持つか?がポイントだと思います。

 

 

 

■私が求めている最低限のレベルの貢献をスタッフがしてくれない。でも要求だけは強い。どうしたらいいのか。

 

スタッフに求める結果を明確にしていますか?

それを達成できるように助けることが自分の役目だと真剣に考えていますか?

 

 

 

■起業をしたばかりだが、競争の激しいハワイで生き残るためには何を考えてビジネスをすればいいのか。

 

小さく始めて、小さな鉄砲をたくさん打ち、効果が出るものを見つける。小さな鉄砲を撃つことに1、2年かけてもいいと思う。そして多くの人を巻き込む。

 

 

 

■壁に当たった時、五十川さんはどんな行動をとるのか。何を考えるのか。

 

壁の種類にもよりますが、自分がすべきことをしっかりとしているか、ということが大事です。そのために毎月PRDを自分に作り、それを達成できるように記録をとるようにしています。

私のStrengthは「Achiever, Strategic, Belief, Intellectual」です。Do the right things rightを実行していれば必ず前進できると信じていますし、それしかできません。

 

 

 

■私はいいサービスをしたいと思っています。でも、質にこだわると、まったく儲かりません(時間がかかるなど)。どうしたらいいでしょうか。

 

サービスのレベルは市場が決めるものです。お客様が払いたいと考える値段にマッチしなければなりません。本当にお客様の求めているものは何かを考えて、それにサービスを合わせるように努力をすることが大事だと思います。

 

時々頑固親父がいますね。普通、頑固親父では生活できませんが、それに価値を見出すお客様がいるから生活ができるわけです。要するに、お客様の要求と提供しているサービスが合致しているわけです。そのようなお客様が十分にいますか?頑固親父になるのは後でもいいのでは?

 

 

 

■1年先、5年先など、どのくらいの期間で、どのくらい詳細な目標や計画を立てるべきか。


3年後、1年後、90日、1ヶ月。90日と1ヶ月は詳細なアクションプラン(PRD)を立てます。

 

 

 

■どうしたら大野さんやれいこさんのような社員を育てられるのか(笑)

 

僕が育てたのではないです。僕の考えていることに同調してくれている人たちがいるだけです。僕の考えがいつも正しいわけではないですが、これからも自分の考えていることをストレートに出していき、また意見を戦わしていければいいなと思います。

 

 

 

■五十川さんは、何のためにビジネスをし、最終的にどうなりたいのか。

 

Two Milesで働く人たちが自分たちの夢を実現できる会社を作りたい。それだけ。

 

 

 

■五十川さんがサラリーマン(雇われ)だったら、どんなことを意識して仕事をするか。実際、サラリーマンだったことはありますか?


生意気なサラリーマンでした。会社のことを批判ばかりしていました。もっと謙虚であったらよかったと今は思います。でも、いい人たちとたくさん巡り合いました。人間関係をもっと大事にしていたらよかったなと思います。

 

 

 

■私はスタッフです。やりたいこと、提案、色々していますが、経営者が変わらない限りどうすることもできません。こんな時、私は何を考え、どうするべきでしょうか?

 

自分の信じることができないのであれば辞めた方がいいかもしれない。でも、そこにいる間は、人間関係を大事にして何事もがんばってください。でも、職場に束縛されないで、おそれないで前進してください。

 

 

 

■ビジネスがのびる時、下がる時、Two Milesさんも経験されてきたかと思いますが、それぞれの時に何をしてきたか、そして、私のビジネスがそのような時、何をするべきかを教えてください。

 

いつも勉強をさせてもらっています。伸びるときも下がるときも。全てが将来への価値となるものだし、他の人たちへ参考にしてもらえることになると思います。ビジネスの成功は到達点ではなくその過程にあると思います。過程を大事にして、仲間を大事にして、感謝して、どのような時もEnjoyして行くつもりです。

 

 

 

■色々なお客さんを見てきて、ビジネスがうまくいかない共通点、うまくいく共通点はありますか?また、うまくいかなかったところが、うまくいくようになったケースがあれば、そのポイントを教えてください。

 

お客様の声を良く聞くこと(アンケートなど)、社員に対して会社の方針と期待していることをしっかりと伝えていくこと。たくさん働くこと。

 

 

 

■Two Milesでは、社員から文句や要求はでませんか?でるとすれば、どのように対応していますか?

 

文句がある人は結局辞めます。例えば、すごくできるスタッフがいましたが、そのスタッフの考えは「他のスタッフのせいで仕事ができないから、そのようなスタッフは辞めさせなければいけない。そのようなスタッフがいると会社の利益が少なくなり、自分の給料も増えない」というものでした。今どうしてもお金が欲しいという人に会社全体が合わせることはありません。そこで勉強になったのは、私が採用を基本的にはしないほうがいいということです。また、結果にFocusをしている限り、結果が出ない人は結局辞めていくことになります。

 

 

 

■当社では、基本的に、やりがいなどではなく、お金を稼ぐことだけが目当てのIndependentのスタッフばかりですが、五十川さんがそういう会社の経営者だったら、どんなことにポイントをおいて、どいうふうにビジネスを進めていきますか?

 

どのような仕事かということにもよりますが、まずは結果を求めること。そしてFairに報酬を出すこと。そしてコアバリューに則ったアクションをとってもらうこと。

 

 

 

■飲食業をしています。はっきり言って大赤字です。五十川さんなら何をしますか?どういう再建計画を練りますか?先ずはトントンにもっていく目標を立てますか?どのような目標を立て実行をしていきますか?

 

もちろんキャッシュフローをプラスにすることが第一です。そして最終利益を粗利益の10%でまで1年でもっていくような計画を立てます。それを1ヶ月単位のアクションに落とし込みます。

 

 

 

■人を雇用する時、足りなくなるギリギリまで、ギリギリの人数でやるべきですか。それとも、常に余裕をもった人員にするべきですか?


もちろん余裕を持った方がいいですね。ただ余裕を許さない状況もあります。ひとりひとりの生産性をどうやって上げるかということが一番Focusすべきことです。

 

 

 

■スタッフを信頼することができません。どうすればいいでしょうか。

 

コアバリューとPRDを作ってコミュニケーションをとっていってください。

 

 

 

■頑張っても頑張っても赤字続きです。大きな改善をしたいと思っていますがお金がかかります。でも、これ以上の損がこわくて踏み出せません。どうしたらいいでしょうか。


1年持ちますか?1年で黒字が出るプランを立ててください。1年持たない状況であれば辞めることを考えた方がいいかもしれません。

 

 

 

■スタッフがすぐに辞めてしまいます。自分にも非があるとは思うのですが、どうしても納得いきません。Two Milesさんもスタッフが辞める時があると思いますが(あまり辞めないのでしょうか?)、そういう時に五十川さんは何を考えますか?

 

辞める人もいれば戻ってくる人もいます。大野なんかそのひとりです。反省すべきことは反省して自らのアクションアイテムとして入れますが、正しいことをやっている限りあまり気にしません。

 

 

 

■これからのビジネスに必要なことはなんだと思いますか?

 

リーダーシップだと思います。会社を生かすのも殺すのもリーダーによります。自分のことをしっかりと知っているリーダーが必要です。お金や権力などは魅力的です。多くのリーダーが誘惑の罠に落ちて敗退しています。そのようなことにならないリーダーがたくさん出てくることが必要だと思います。

 

 

 

■大野さんが書いたものなどを読みましたが、五十川さんはビジネスを始めた時から、ビジョンやメッセージというものを大切にされていたのですか?もし五十川さんが変わってきているとすれば、どんなふうに、なんで、その結果どうなのでしょうか。


そうでもありません。最初は食べていくことが目的でした。ただ、人がひとりふたりと増えていくに連れて色々と考え出し、本を読み、他のCEOと交流を持つようになりました。今でも修行中です。楽しい修行ですけど。

 

 

 

■五十川さんにとって成功とは何ですか?

 

社員が夢を実現できる会社をつくること。

 

 

 

■Two Milesを始めたきっかけから今に至るまでの経緯を簡単におしえてください。


KPMGという大手の会計事務所を辞めて、友達が始めた車などの輸出の会社に入り一緒に仕事をし始めました。そこで大きな損を出したことをきっかけにふたりの間にストレスが生じ、私は自分で食べていくことにして会計の仕事を始めました。最初はお客さんが1社、2社くらいだと思います。そのお客様がお菓子の卸をしていて、そのマネジャー的なことをさせてもらってとりあえず最低限のお金を稼いでいるうちに、会計のお客様が少しずつ増えていきました。

 

2001年に他の会計士と一緒に会計事務所を作りました。彼はそのころすでに多くのお客様を持っていたので、いろいろと勉強をさせてもらいました。そして彼とも別れることとなりました。そして2004年ごろから自分のスタッフを雇い始めました。

 

 

 

■仕事漬けになっています。何のためにビジネスをしているかわかりません。大野さんの書いた中に、五十川さんは理想的なライフワークバランスを実現しているとありましたが、どうしたらできるのですか?


大事なことを守るために妥協をしない。恐れないで大事なものは大事にしよう。「まず神の国とその義を第一としなさい。そうすればその他のことは全て与えられます」

 

 

 

■ブレないためにはどうすればいいですか。強くなるためにはどうすればいいですか。

 

自分にとってのTrue North(北極星)を見つけ定義づけすること。お金儲け以上に価値のあることを見つけること。

 

 

 

■長年、大手ツアー会社に勤務しておりましたが、ある病気をしまして、生き返りました。静養中に命の有り難さを痛感し、今まで、自分のエゴを満たすだけに貴重な時間を消費していたことに気づき、残りの人生を「世界をもっと平和で素晴らしい世界に変える」ことに費やすことに決め、ツアー会社を起業し、ツアーを通じて「我々、人類は精神的進化をとげる時期にきた」ということを伝えています。参加者の中でいじめのため登校拒否をしている子が学校へ行きはじめるなど、人々に「生きる」という本当の意味を伝えています。VELTRAというインターネット・オプショナルツアー販売会社でオアフ島450ツアーの中で満足度No1ツアーに起業から6ヶ月で成し遂げました。それは自己犠牲からなるサービスの結果であり、より多くのお客様に私自身が考えているメッセージを伝えたいため、事業拡大をはかりたいのですが、どのようにすれば、同胞(社員)を探せるのでしょうか? お金も、もちろん生活をするための道具として必要ですが、それ以上に「世界を変える」という意義を持って働いて頂ける方はどう探せばいいのでしょうか?


すごいですね。仕事をするにおいては、人々に受け入れられることが第一ですね。受け入れられたらいろいろと手を打つことはできますね。“世界を変える“というビジョンを打ち出していらっしゃいますか?どのように打ち出していらっしゃいますか?お金をもうけても自分は変わらないでいられるというコアを継続していくために、相談しあえる仲間はいらっしゃいますか?

 

 

 


皆様からのコメントは、弊社にとって、今後、モデルカンパニーを目指していく上での大切な財産となります。気づいたこと、ご意見など、どんどんお寄せください。

メモ: * は入力必須項目です